問題、問題、問題、問題…
「問題演習しよう!」
「テスト問題と解答は用意してある?」
「この問題集やってきてね」
など、子どもたちへの学習指導をするために、問題の存在は欠かせません。
ところで、問題という言葉はいたるところで目にしますが、この問題とはいったい何のことを指しているのでしょうか?
今回は、この問題を2種類に分けて考えてみましょう。
2種類の問題の違いとは?
問題には、大きくわけると、次の2種類があります。
- 問題集などに記載されている解答すべき対象としての≪問題≫
- お子さん本人が考える認識としての〈問題〉
以上の2つです。
ここでは違いを明確にするために前者を≪問題≫とし、後者を〈問題〉と表記しておきたいと思います。
≪問題≫よりも〈問題〉に着目すべき
さて、学習指導を行う上でより重視して指導するべきはどちらでしょうか?
答えは明白です。後者の〈問題〉です。
つまり、お子さんの考える認識としての〈問題〉に着目して指導を行うことが重要です。
特に、マンツーマン指導では後者の〈問題〉を重視して指導しなければ、マンツーマン指導の良さを十分に発揮することができません。
お子さん自身の認識として発生した〈問題〉に対して、先生がどのように指導することで、お子さん自身が自分の〈問題〉を解決し、学習できるのか・・・を考えることが先生のひとつの役割です。
解答すべき≪問題≫をお子さんに与えても、ひとり一人のお子さんが実感する〈問題〉は同じであるとは限りません。むしろ、ひとり一人によって〈問題〉となる部分が異なるのが当たり前です。
ですので、もっともよくない指導方法は与えた≪問題≫の解答解説を一方通行で行っている先生の指導法です。これではそもそもお子さん自身の〈問題〉を解決していることにはならないからです。
具体例としては・・・
先生が与えた解答すべき≪問題≫は同じでも、ひとり一人の子どもたちの〈問題〉は違います。
ここで具体例をひとつ挙げてみましょう。
たとえば、一つの文章題を与えた場合を例にします。
この文章題を解く上で…
- あるお子さんは、図形で表現することができないから、この部分が〈問題〉になっている
- あるお子さんは、文字で式を立てられないから、この部分が〈問題〉になっている
- あるお子さんは、計算することができないから、この部分が〈問題〉になっている
- あるお子さんは、単位を変換することができないから、この部分が〈問題〉になっている
- あるお子さんは、答え方に注意を払うことができないから、この部分が〈問題〉になっている
など、同じ文章題を解く上であっても、お子さんによってどこが〈問題〉となるのかは異なります。
お子さんにとっての〈問題〉がどこにあるのかを常に先生が観察する必要があります。
またお子さん本人が気づいていない〈問題〉を見つけるためにも細かな発問を繰り返すことも重要なポイントです。
そうすることで、はじめてお子さん自身の〈問題〉に焦点をあてた指導が実現します。
まとめ
このように問題を捉えることで、お子さんが十分に学習できている点は指導せずに、学習できていない部分のみに絞って指導することができます。
お子さんにとっての〈問題〉に焦点をあてて指導していくことで、指導時間あたりの学習効果がより高まると言えるでしょう。
- 点数が伸び悩んでいるお子さん
- もっと成績アップをさせたいお子さん
- 受験を控えているお子さん
- 赤点や退学寸前で悩んでいるお子さん
など、一度、LFLの家庭教師までご相談いただけたらと思います。
お役にたてるよう精いっぱいがんばりたいと思います。