文章の筆者の主張・考えの見つけ方って?
今回は文章の筆者の主張・考えの見つけ方 についてお話しします。
お子さんが国語で伸び悩んでいる・・とお困りの保護者の方にぜひ読んでいただきたく思います。
学校、塾、予備校、家庭教師・・・さまざまな形で国語や英語の読解の指導がされていますが、「大切なところに線を引きましょう」なんて、指導を受けたことはありませんか?
- 大事なところに線を引くことはわかる。
- 先生が「ここは大切ですよ」と言ったら線を引く。
⇒でも、自分ではどこが大切かわからない。。。
こんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。
言葉の形に着目しよう!
ポイント2つご紹介しますね。
①文章のテーマ
②筆者の主張
この2つが捉えられていれば、文章の大枠は捉えられた、と言うことができます。
そして、この2つを見分けるのには、コツがあります。
言葉の形に着目するのです。
上の①と②について、順番に説明していきます。
①文章のテーマ
- 試験問題で文章の直前に
「この文章は○○について書かれた文章である」と書かれている
「書かれていればわかるに決まってるじゃない!」と思われるかもしれませんが、慌てて問題を解こうとするがために、いきなり本文を読み始め、本文の前の部分は読み飛ばしてしまうお子さんが非常に多いのです。必ず書いてあるとは限りませんが、読み始める前にいったんチェックする習慣をつけると良いでしょう。
- 疑問文(問題提起)
疑問文が問題提起を表すパターンがあります。
(例:「環境問題にはどのように対処したらよいのだろうか。」)
このような場合、質問を投げかけっぱなし、ということはありません。「これからこの文章でこの問題の答えを導き出していきますよ」=テーマ、ということなんです。だから、この文は要チェックです。
②筆者の主張
- 疑問文(反語)
上述したように、疑問文には問題提起を表すパターンがありますが、それとは別に、疑問文が反語文の意味を持ち、主張を表すパターンがあります。
「環境問題を放置しておいてよいのだろうか」という文は、「放置してもいいか、それともよくないか」を問う文ではありません。「環境問題を放置してはいけない!!」という強いメッセージが込められている文です。
ですから、答えを求めている疑問文だけでなく、反語の文にも注意が必要なのです。
- 推量表現(~ではないか、~だろう、~かもしれない など)
「これって曖昧な表現じゃない?そんな大切なの?」
そんな反応をされることが多いのですが、違うんです。このような推量表現を学術用語ではHedgeといいます。日本語で簡単に言うなら、反論を避けるための防護壁、といったところでしょうか。
現代文や英語で扱われる問題は、しばしば結論を出すのが困難なものです。
国際関係、環境問題・・・簡単に「これだ!」という答えはでませんよね。
ですから、このHedgeというのが使われるのです。
「~だ!」という断言に比べて「~かもしれない」という推量には反論はしにくいものです。
(実は私たちのコラムの中でもこういった表現がいくつか出てきます。探してみてくださいね。)
具体的な読み方のコツを知れば国語も成績が伸びます。
ここまで例を挙げて4つご紹介しました。
このように、具体的な視点を持つことで、文章がとても読みやすくなります。
ぜひお子さんと一緒に探してみてくださいね。まずは、このコラムのテーマと主張は何だったのかをお子さんと考えてみるといいでしょう。
LFLの家庭教師では、国語が成績が伸びやなんでいるお子さんにこういった筆者の主張・考えの見つけ方の指導もしています。
お気軽にご相談いただけたらと思います。