生徒主体の指導とは?


「?」をいっぱい作り出す?

このコラムではLFLの家庭教師で心がけている指導方針をご紹介します。

私たちはお子さんの頭のなかに「?」をいっぱい作り出すように仕向けることがあります。

もちろんお子さんの状況に応じて、指導スタイルを変えるのですが、家庭教師での指導の基本方針として「?」を作り出すようにしています。

なぜ、「?」を作り出すのか?

では、なぜ、わざわざ「?」を作り出すのでしょうか?

ここで、よりわかりやすくなるようにするために、生徒Xが、先生Aと先生Bの2人から指導を受けることを想定します。まず一般的な先生Aによる指導スタイルをご紹介します。

先生A:「ここは、○○だから、△△になるんだよ」

先生A:「わかったかな?」

生徒X:「はい、わかりました」

この一瞬の先生Aと生徒Xとのやり取りは非常によくみられるものです。ですので、何ら問題はないように見えるかもしれません。しかし、実はとても致命的なことが行われています。

それは、なぜこのお子さんは、家庭教師の先生による指導が必要なのか?という点です。

上記の指導スタイルは、もともと学校でも同じように、集団指導塾でも同じように頻繁に行われています。

である以上は、もしこの指導スタイルでこのお子さんが学習することができるのであれば、それはすでに学校や集団指導塾で十分間に合っていることになる…ということになります。

この指導スタイルで良いのであれば、もともと家庭教師の先生は必要ないことになります。(もし、このお子さんが家庭教師の先生Aの指導によって、学習できない場合は、さらに自信を失ってしまうことになりかねません)

いま、このお子さんに必要なことは、一方通行の知識伝達型の指導スタイルではなく、お子さん自身に自分自身の頭で考えてもらう機会を取り入れることではないでしょうか。

そのためには、一度お子さんの頭の中に「?」を作り出す必要があり、意図的にどこがわからないのかをわかるような状態にしなければなりません。

お子さん自身にとって、どこの部分がよくわからないのかを明確にしてあげることが、お子さんが学習するためのの第一歩になるわけです。そしてその状態を作り出してあげることが家庭教師の指導として必要になります。

よい家庭教師の先生の教え方とは?

ここで、家庭教師の先生としてよい先生、の教え方をご紹介します。

先生Bは、次のような指導スタイルを取って生徒自身が何がわかっていないのかを明確してあげる指導をします。

先生B:「これを先生に説明してくれるかな?」

生徒X:「えっと。ここは、○○なんだけど…確か、えっと、う~ん…」

先生B:「この部分がわからないんだね」

生徒X:「…うん」

先生B:「ここは○○ということだから、△△だね」

生徒X:「そっか!△△だった!」

上記の例はわかりやすくするために非常に単純化していますが、この例でいえば、生徒Xにとって、△△という部分がわかっていないことをまず生徒本人に自己認識させ、先生が教えるのはその部分に絞って、指導することが可能となりました。

本当の意味で生徒想いの先生の指導と言えますね。

生徒主体か?先生主体か?

今回の先生Aと先生Bの指導スタイルは根本的に違います。

とても短い時間で指導スタイルを表現しているのですが、大きく次の2つの視点からの指導スタイルとして分類できます。

  • 先生Aは、先生主体の指導スタイル
  • 先生Bは、生徒主体の指導スタイル

という分類です。

「?」を作り出すことは、先生主体の指導スタイルではなく、1人ひとりの生徒を中心に考えた指導法です。ここで、先ほどの先生Aに教わった場合の生徒Xのその後を見てみましょう。

生徒Xはよく次のような状況になってしまいます。

先生A:「じゃあ、今日はこれでおわりね」

生徒X:「ありがとうございました!」

その後…

生徒X:「授業わかりやすかったなぁ~。」

       ↓

生徒X:「よし、やりなおしてみよう!」

       ↓

生徒X:「ん?よくわからないよ…」

       ↓

生徒X:「自分は頭が悪いんだ…」

LFLの家庭教師では、これは生徒Xの頭が悪いのではなく、先生Aの指導法がよくないと判断します。

先生Aは、先生本位の指導を中心として考えているがゆえに、マンツーマン指導の利点である生徒1人ひとりの理解に合わせた指導をしていないのです。

マンツーマンという形態であっても、マンツーマン指導の利点を先生が理解していないと、こういった指導になってしまうのが現状です。そしてこの指導法が横行しているのが今のマンツーマン指導の業界です。

勉強のできる人間が、指導できる人間とは限らない

一般的には、先生自身が勉強ができる人間であっても、指導ができる人間であるとは限りません

そもそも勉強法と指導法が異なる以上は、指導するすべての人間が、指導とは何か、を学ぶことが必要であると言えます。しかしながら、一般書籍でも、勉強法に関する本の数が圧倒的に多く、指導法に関して学べる本が非常に少ないのが現状です。先生自身も学ぶ機会がなかなかないのです。

だからこそ、LFLの家庭教師で活動する先生には全員が指導について絶えず学べる体制を整えていきたいと考えています。また東工大院で指導法の研究をしてきた代表に直接相談できる体制を整えています。

まとめ

LFLの家庭教師は、今後も先生主体の指導スタイルではなく、生徒主体の指導スタイルとなるように、邁進していきます。

「いろいろな先生に教わってきたけど、成績が伸びなかった。」

というお子さん大歓迎です。

きっとLFLの家庭教師ならぐんぐん伸びていくことでしょう。

ぜひお気軽にご相談いただけたらと思います。

WRITTEN by SAITO


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