—————————————————————————————————————-
このコラムでは小説形式でご紹介したいと思います。
小説形式の利点はお子さんの性格による指導法の違いがわかりやすいところです。
アキコさんと先生とのやり取りをイメージしながらご覧ください。
—————————————————————————————————————-
高校2年生のアキコさん。
吹奏楽部。
小論文が苦手。
今回は文章の要約問題をやってもらったけど、どう?
「もういや。見せたくない。」
まあ、そういわずに見せてくれないと。
本文(テキスト)はそこそこの長さ。
それを500字以内で要約だったね。
うん、問題点が見えてきたよ。
きみの答案から少し抜粋しよう。
『近年の環境破壊は以前とは異なり、自然の回復力を超えた規模と性質を持つために、テクノロジーの性質や、特にそれが何を可能とするかという検証を怠ってはならない。倫理面での科学技術の影響に対する批判の重要性は決して軽視することはできない。』
・・・・・・長い。
「だって、夢中でー。」
一文を短く。
「はい?」
文をぶった切って、『。』(読点)をつけるようにする必要がある。
たしかに、内容的にとらえるべき部分はとらえている。
だけど終盤になると力尽きて本文を丸写しがちになっている。
けっこうみんなそうなっちゃうんだよね。
丸写しをそのままつなげていくと、こんな感じの呪文が出来上がってしまうんだ。
だから、一文を短くして、読点で区切っていこう。
文の中に「主語」と「述語」のワンペアができたら文を終わらせるとうまくいく。
日本語では「主語」は省略されるので、「述語」だけで終わらせてもいい。
それほど厳密にやらなくていいけどね。
やってみよう。
こんなかんじだ。
『近年の環境破壊は以前とは違う。
自然の回復力を超えた力を持つ。
規模が大きく、性質が異なる。
だから、テクノロジーの性質の検証が重要だ。
そのテクノロジーの能力も検証する必要がある。
科学技術の影響を、倫理面から批判しなければならない。』
どう?
「うん。短くなった。」
ちょっとルールから外れたところもあるけどね。
注目して欲しいのが最後。
『批判の重要性は決して軽視することはできない。』
↓
『批判しなければならない。』
結論はやや大げさにかかれることがある。
こういった表現をシンプルにすることでも、一文をみじかく、かんたんにできる。
「うーん。できるかな。」
それを練習していくんだよ。
これからみっちりと。
「うう。はい、頑張ります。」
・・・いかがでしたでしょうか。
今回は、一文を短くする、という点がポイントです。
LFLの家庭教師では小論文&課題文のマンツーマン添削指導もしています。
お子さんが受ける添削指導は先生から赤字コメントが書き込まれるだけになっていませんか。
マンツーマン指導を利用してお子さんと密にコミュニケーションを図ることは小論文添削で必須です。
私たちは文章にあらわれなかったお子さんの考えを十分に引き出した上で小論文&課題文の添削指導をしています。
小論文が苦手でしたらお気軽にご相談いただけたらと思います。